●高谷氏の自己紹介(既報参照して下さい)
・香川県生まれ
・都市計画設計を学ぶ。
・槙文彦先生の事務所で都市デザインをおこない、その後独立する。
●高谷氏の抱負
・基本設計に対する考え方
@コミュニティ・コアは、センターとしての意味を持たせる。
Aベイタウンは他の地区と異なり、優秀な頭脳と強い意志を持って作った街である。
Bホール、アトリウム、子どもルームなどがどのように使われ、期待されているのか?
まだ、要望も完全には千葉市を含めた合意までされていないようだ。
お互い関連し合っているので、プログラムに基いて6月までの期限がある中で、どのようにフィードバックしていくのかが課題である。
●Q&A
Q:
・どのようにして高谷氏が選考されたのか、その基準をお聞きしたい。
A:(尾辻氏)
・都市環境研究所の土田旭氏が、このコア用地の完成まで最後まで面倒を見る。
・2月中頃に簡易的なプロポーザル(提案)を行い、一番優秀な高谷氏に決定した。
・高谷氏は、ベイタウンのコア設計にふさわしい人で、6月までの期限がある基本設計を、柔軟に対応しスムースにこなせる人ということで選んだ。
Q:
・コアをどうイメージしているか?
A:(高谷氏)
・三つの複合を考えている。
@コアとは何か、Aベイタウンの特性、Bプログラムだ。
・コアは、住民が寄りあっていろいろ行う場である。
・最低限必要なものだけでないプラスαを求めたい。
・イベントをしたり、できごとのおこりうる場としたい。
・ステージの上に上がった時の高揚感など、ふだんと少し違うハレの場をイメージしている。
・第2期整備施設のイメージはまだ持っていない。
Q:
・他のプロポーザーの中身は、公開する予定はあるのか。
A:(尾辻氏)
・作品集は公開するが、プロポーザーの中身は公開する予定はない。
・プロポーザーは作品を選ぶコンペとは異なり、より簡易的で、その人のスタンスや人格など人を選ぶつもりで行ってきた。
Q:
・出せるものは出してもらいたい。
A:(尾辻氏)
・高谷氏のものなど、本人の了解があれば別の形で出していきたい。
Q:
・コア設計の基本的考え方をもっと詳しくお聞きしたい。
A:(高谷氏)
・説明は難しいが、ベイタウンに合うことが必要だ。
・完全な沿道型でなく、従来型をミックスさせたようなものに トライしたい。
・きれいなロの字型にはならない。
・一面は、センターガーデンを取り込んだ内向きの庭とし、緑を入れたい。
・プロムナード側にどういう表情をつけるか、ここに何を持ってくるのかが大切だ。
・ベイタウンの他の建物で実現できなかったことを入れたい。
・高い位置から見たり、、のぞいたりと外から見られてもかまわないような作り方。
・それぞれの施設運営をしながら、様子がうかがい知れるようにする。
・ホールについては、これまでの検討の中で3つの考え方があったようだ。
@体育館を小さくしたような講堂型
・額縁スタイルの舞台があり、日本舞踊や演劇、バレエには使いやすいが、生の音は悪い。
A生音重視の多目的ホール
・生の音は良いが、講堂型よりお金がかかる。
・サントリーホールやカザルスホールを担当した音響設計事務所の永田さんとは個人的に親交がある。体制を組めれば良いのだが。
・個人的には、Aが好ましい。
Bメッセホールのような多機能イベントホール型
・音響反射板などをつければ良いホールとなるが、億単位のの費用がかかる。
・アトリウムについて
・もともと、新都心の高層ビルの中にあるような大きなスペースの意味だが、コアの場合、それほど大きな空間でなくても良いのではと考えている。
Q:
・今後、基本設計の説明会を開くことはあるのか?
簡単な模型で、説明して欲しい。
A:(尾辻氏)
・あと2回程度、説明会を行いたい。
Q:
・2002年春には果たして出来るのか?良いものを早く作って欲しい。
A:(企業庁)
・不測のことが無ければ、大丈夫。
Q:
・次回開かれる基本設計説明会で変更希望が出た場合、時間的に変える余裕はあるのか?
A:(尾辻氏、企業庁)
・余裕があれば対応したい。
・どの程度伺えるかは、コア研とスケジュールの検討のとき設定したい。
・煮詰めの作業では、食い違いも出ると思う。調整、妥協点を見つけたい。
Q:
・コアの利用対象者は?
A:(尾辻氏)
・千葉市の公民館は、市のどなたでも使える。図書館分館も同じだ。
#コア研よりの希望:
@スピーディな事務作業
A情報などをできる限りオープンにしてもらいたい。
B住民の団体と行政側が協力しあっていきたい。
Q:
・高谷さんより、もっと意見が聞きたい。
・設計を任したからには、個性を出してもらいたい。
・沿道型のベイタウンは、閉鎖的社会を作りかねない。
・コアが閉鎖型になると静的となり、はたして発展する街となるのか?
A:(高谷氏)
・壁で囲った閉鎖的なものにはならない。
・沿道型を意識しながら、開放型へもっていきたい。
・少し開いた中庭を作ることで、閉鎖型と開放型の中間としたい。
Q:
・コアは、ベイタウンの仕上げ。県企業庁にもっと予算を立てて欲しい。
・高谷先生の作品として、思い切ったものを出して欲しい。
・子どもと老人のためだけのコアにならないように。
A:(企業庁)
・予算は、一生懸命がんばりたい。
#コア研からの注文:
・計画当初の構想にあった「幕張独自の文化を生み出す」という初心を忘れずに!
Q:
・視線が飛べるとは、中で何をやっていることか解らないよりおもしろいと思う。
しかし、デッドスペースばかりになるのではないか?限られた予算の中では、余計なお金がかかってしまうのでは?
A:(高谷氏)
・階段は、費用は余り変わらないが、どちらかというとコストUPとなる場合もある。ムダをなくすとかして、努力する。
Q:
・ベイタウンの公園などではがっかりしたものが多い。
・素人としての意見だが、既存のものを壊してでも大胆なことが出来ないか?
A:(高谷氏)
・クリーンベルト構想に基ずく公園は、個人的見解としては、コンセプトに疑問を感じる。
・センターガーデンに面する12番街、15番街のコーナーの建物の処理は、半円にえぐられた形にそろえられている。
この形とマッチングする建物をセンターガーデンに建て、アクアダクトパークから来るグリーンベルトの流れを思い切って5番街方向にターンさせ、
5、6、11番街の交差点方向に向かわせるダイナミックな考えもできる。
・ベイタウンのグリッドパターンを壊す方法だが、全体のマスタープランの変更となる。
・法的に決められた都市緑地公園の申請手続きの変更などは、手続きに時間がかかる。
Q:
・コアは、ベイタウンの中心となるべき位置付けである。当初、北側か南側かの議論があったが、顔となるべき位置は北側ではないのか?
・北側がどう使われるのか連動して考える必要がある。北側はどう使われようとしているのか話し合っているのか?
A:(尾辻氏)
・早期整備施設は千葉市に移管されるため、自由なことはできにくい。
・5番街側には、5・10・11番街から同じように利用できる細長い公園を考えている。
・将来整備地区は、民間資本を使った作りとか、三井とか伊藤忠とか住宅事業者側に依頼するとか、公的資金を導入するとか考えられる。
・将来施設には、シンボルタワーも考えられる。
・本来なら北側がメインとなるべきだが、現在の所まだはっきりしていない。
・ベイタウンには、ウラの空間がなさ過ぎる。休息できる椅子を斜めの動線に入れるとか議論はある。
●コア研作成の要望書(先日掲載済み)の説明
・住民として設計に盛り込んでもらいたいことを文章化した。
・アイデアと要望が混在している。
#コア研事務局からの要望
・コア第2期はあまりPFIとか変化球を考えるのでなく、企業庁のがんばりを期待したい。
・コアは、世界を相手にして考えて欲しい。
・ハードはできても、ソフト面の運営開発がこれからは大切だ。
・かるがも館の移設は難しいというのなら、アメニティを感じさせるものを、新しいコアの中に作っていただきたい。
●次回の説明会は6月頃を予定