★「コアのホールを考える会」のレポート(2)Q&A★2000.8.5
by福永さん
__________________________________
●フロアから感想、質疑応答
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
Q:
電子楽器を使った時の対応と、ドラムの音についてお聞きしたい。

A:永田音響
[残響調整の方法について]
・金のかからない方法はカーテンだが、中高音の吸音には効果があるが低音には
 効果が少ない。
・ベースなど低音域に対応できるかというと、それは難しい。
・指向性の強い高音域は、天井面の可変が出来ないので対応はちょっと難しい。
・ジャズや電子楽器の場合、ホールの大きさが小さいので、残響調整しても
 スタジオ(電気楽器を使って良いといわれるホール)のようには出来ない。
・はっきり言って、電子楽器やドラムにはあまり向いていない。
・出来ないことはないが、きっと音が回るといった表現になるのでは・・・。

Q:(西の街住民)
・経緯はあまり解っていないので、逆に解っていないなりに苦言というか反対意見を
 述べたい。
・生音重視の多目的ホールという今日のプレゼンテーションの方向性には
反対である。
・ベイタウンはクラシックの街で行くというコンセプトは私には感じられない。
・音楽にはいろいろジャンルはあるが、クラシック偏重は長年の日本の流れで、
 私はこれには不満。
・音楽を楽しいと感じたのは30過ぎてだが、つまらないクラシック偏重の小中高の
 音楽教育を受けている。
 (その中で、すばらしいクラシックがあるのは解っているが・・・)
・ただ、ベイタウンが今クラシックをやるかどうか、これを考えると、さきほどの
 ピアノの選定で他の文化ホールを引き合いに出されたが、すでにこれだけある。
・私はジャズホールの方がはるかにインパクトがあり、外部からの評価も得られると
 思う。あるいは、日本の音楽とかでも良い。
・文化とは何か、音楽だけではありませんよ。
・先ほど、「ダンスはこのホールではうまくいきませんよ」と言われたが、こんな
偏ったことではたしてよいのか?
・生音重視の多目的ホールといいながら、生音のホールを作りちょっと多目的に
使えるというのが、あなた方のコンセプトである。
・私は最大多数の最大幸福。ベイタウン全体が大人も子どもも楽しめる。
 有名な演奏家を呼ぶだけでなく、自分たちで手作りで作って楽しむ。
 こういうことが気楽にできるコミュニティ的なホール、こちらの方が良い。
・多目的ホールだが、生音演奏もそこそこいいという方が最大多数の最大幸福的に
 良いし、音楽に限っていうならば、いまさら1600万円のピアノというには、
 もう少し気の利いたジャズピアノとか、良いものが一杯ある。
・クラシックに一生懸命情熱を傾けられてきた人の考えに対して真っ向から否定する
 わけではないが、考え、設備、楽器にちょっとマニアックに走りすぎていないか?
・ピアノがないとさまにはならないが、クラシックのフルオーケストラの楽器の
一楽器にすぎない。ピアノのない編成なんて五万とある。
・象徴としてピアノを取り上げたのは、着目としてはいいと思う。

A:
・この点をやらないと、コアのホール考える会ではない。
・生音重視の多目的ホールという言葉は、全体の検証をまだ完璧に受けていない。
・どうしたら全体の検証を受けられるかと言うとこれは難しい。
・数回の小規模の集会では関心か盛り上がらない。
・設計図ができ、音響専門家が来られるようになると、ようやく関心も出てきた。
・明瞭な形で意見が出たので、そこの部分をもう少しやっていきたい。
・「ダンスはできない」という風に聞かれたようだが、それは誤解だ。
 社交ダンスはOKだ。
・生音重視の多目的ホールというあいまいさは先ほどからいっている。
・生音か軸なのか多目的が軸なのかは、まだ若干揺れがある。
・音楽ホール的なのだが、多目的性もあるという意味なのか?
・多目的ホールが主だが生音も良いのか?
・生音重視のアイデアが出たのは、5年間見てきてその間の活動から
 指向が出てきたので、その流れを反映して出てきた。
・音楽ホールを作ろうとしているのではない。
・生音重視と、多目的性さをどう融合していこうかが現在置かれた状況である。
 理解して欲しい。

・今川さんはニュートラルな発表だし、隅山さんは思い入れを語った。
・世論投票もしていない。
・コアの集会の積み重ねの中から生音重視が出てきた。
・この点の議論が一番大切。

Q:(蓑原さん)
・どういうプログラミングで誰が何をやりたいのかを問いたい。
・ソフトウエアの問題無しにハードの検討するのは間違っている。
・性能の良いものは作った後膨大な管理費がかかる。
・スタインウエイは現在半分以上は有効に使われていなく、ほとんど腐っている。
・富山はホールが多いが、稼働率25%でほとんど使われていない。
 この状態が日本の常識だ。
・ほんとに市民が何をやりたいか具体的チェックできないのであろうか?
・土田さんが中間に立たれてまとめておられたはずだが・・・。
・今日はコア研の方がどのようにしたいか聞けるのではと期待していたが、
そうでなく、現象的にやってきただけの話で、いきなりハードの問題となって
 いる。
・基本的に意見を聞いてからでないと結論を出すべきではないのでは・・・。
・一番の問題は200人ホールは全くペイしない。
・猛烈な赤字は誰が負担するのか?
・ここは市民ホールではない。公民館である。
・しかも、建てるのは企業庁という第3者団体。
・現実的なチェックなしに議論がきれいな形で進んでいるので、危機感をもつ。

Q:(西の街住民)
・有名演奏家を呼ぶとか恥ずかしくないということは、さっぱり解らない。
 そんなこと必要か?
・小学校だけのコンサート開けるのは、公民館だけである。
・すでにクラシックのいいところは腐るほどある。
・わざわざそれのマイクロコピー作るのに何の意味があるのか?

Q:(幕張フィル・梶田さん)
・利用する立場からいえば、200人のホールではアマチュアオーケストラのみで
 利用できるハードウエアでない。
・500人規模が一番小さいホールだが手狭だ。
 (50〜70人が舞台に上がるので・・・)
・オーケストラの演奏会には使えない。
・床で練習する時には使える。
・残響は客席で演奏したとしたら響きすぎるので良くない。

A:
・オーケストラはムリである。
・小規模のアンサンブルはできる。

Q:(幕張フィル・梶田さん)
・アンサンブルも行っているので、そういう場が増えることには歓迎である。
・あとは、使用料はどれくらいとなるのかが気になる。

A:
・多目的性はゆるがせにしていない。多目的性は鉄則だ。

・小学生が外国製ピアノを引くのも当然できる。
・さきほどから、きばったことを言っているようだが、赤字になるようなことを
 やれるはずがない。コンサートが恒常的にできるようになるには、はっきり言って
 まだ体力は不足している。今この街は発展途上だ。
・いままで、コアのホールが無い状態でもそれなりのことは行ってきた。
 その部分の延長線上にコアの建設がある。
・コアのホールが多様な住民の要望に答えるのは、基本の進め方として当然である。
・この街の特性は何かを考えた場合、それは演劇ではなかった。
 音楽であろうといえば、実績からみて否定できないだろう。
・クラシックよりのジャズをというご意見もあったが、この5年間の実績や周辺の
 状況から見て、生音重視というコンセプトが重視されてきたということだ。
 これは、ムリしたこじ付けではないと思う。
・蓑原さんがいわれた「現時点で住民のプログラムが明確に出て来ない」は、
 まさに、その通りだと思う。
・どういったことをしたいのかといわれるが、コアのホールに対して住民の関心は、
 はっきり言ってまだそんなに盛り上がっていない。
・今からでも変えていけるが、まだ危機感もない。
・3年前の盛り上がりと比べると、今は疲れ気味でスローダウンしている。
・5年目は、盗難、騒音、教育、新しい店、コンビニが一番の問題。
・ベイネットへのコアの書き込みにはレスやアクセスが少ない。
・自分達がこの街を作っていくという関心や余裕が、ほかのことに気を取られて
 あまりない。
・しかし、5年経って、プログラムは着々と出来つつある。
 このようなプレゼンテーションができることは今までなかった。
 決して悲観することはない。今後、盛り上がってくる。
・コアのホールは、オーケストラの発表の場ではない。
 しかし、本番前のリハーサルとしては使えるだろう。
・コンセプトと言っても、街の形が熟成していないので決めにくい点は当然ある。
・コアのホールは、エアロビクスには向いていないが、今度シータワーができると
 スタジオができる。
・周辺の状況も見ながら検討したい。

Q:(蓑原さん)
・何をしたいかといったアンケートをしないといけないのではないか?

A:
・それは、下川さんが取る仕事ではない。
・「プレゼンテーションを基に考えましょう」が主旨である。
・ネットで問い掛けているが、住民が付いていかない。
・情報の共有化もできていない。

Q:(蓑原さん)
・コアの運営は難しい。
・どうやらなければという意見が聞きたい。
・意見がきちんと企業庁に伝わって、「本当に住民の意見ですね」と聞かれた時、
 「そうです」と答えたい。
・2万6千人に熟成したとき、たくさんの人がたくさんのことを考えている。
・現段階で最大公約数を集めたい。
・それは、生音重視ではないと思う。

A:
・住民の意思の集約といっても、少人数のグループでの討議が、まず軸に
 ならざるを得ない。
・それを踏まえて、これまで何回も集会を行い、ネットや自治会、新聞で広報も
 行っている。
・反対がなぜ出てこないのか?と心配していたが、その意味では、今日の集会は
 良かった。
・しかし、まだ完全ではない。
・アンケートは、印刷物を作り全戸配布すると、コア研の年間予算3万円を
 使ってしまう。これまでは体力的に出来なかった。
・今後、自治会連合会でデジタル印刷機を入れる計画もある。
・その中で住民の総意を汲み取りたい。
・作った後でこの声が出るのが一番怖い。
・これまでも皆さんに問いかけながら進めてきた。
・何度も言うが、音楽ホールを作ろうとしているのでは、明らかにない。
 まず多目的である。そして、特徴が生音重視、音響重視と言うことだ。

Q:
・生音重視より、音響重視という言葉に代えれば・・・?
・言葉でなく実態。

A:
・生音重視という表現で良いのかどうか?

A:(永田音響・福地さん)
・生音重視といってもメインは多目的です。実際には生音ちょっと。
・「なんでもOKですよ」より少しクラシック寄りです。
・生音第一なのか多目的なのかどっちなのか確認したい。
・生音というが、ジャズも生音、実際はやっている。
 (ピアノは少しぼやけるが)
・どの位で収めるかこれからキャッチボールしたい。
・そんなに悪い方には行かない。
・多目的を取るかどちらを取るか?たぶんどちらか片方になる。
・多目的なら四角い箱の感じ。
・コンサートなら正面性が出る。
・ダンスはデコボコの壁面内で行うことになる。
・どちらを優先するのか?
・音響重視も考えるが、どこに持っていくかが重要な話。
・決めていただけないなら、まとまらないのではと思うが・・・。
・100人あれば100人の意見。
・ホールは使わないと悪くなる。たくさん来て使うことが必要。

A:(高谷さん)
・正直な感想では、カザルスホールでなく、隣のヴォーリスホールか?
・設計者は生音にスタンスを置いている。
・多目的ホールは、説明しなくても、どこにでもある。

Q:(永田音響・福地さん)
・音がよいと言う意味がはっきりしない。

A:
・結論がはっきりしていない。
・たたき台はいろいろ出てきた。
・極めて強い個性は考えていない。

Q:
・機能充実したことで、リスクは何か?

A:
・正面性と壁が多い。
・正面性はリスクではない。
・多目的をとると金がかかる。
・メインのターゲットを決めると、安くなる。

A:
・公民館講堂では、極めて多様なメニューの講座が行われる。
 これは大いに結構なことだ。ここで多目的性も保障される。
・しかし、これまでベイタウンでやってきたピアノコンサートでも、
 500円のチケットを売ろうとしても、公民館が会場だと売れないという
 問題点がある。
・多目的ホールはどこにでもある。
 しかし、音響に付いての詰めはまだクリアーでない。

・音がよいという意味がはっきりしない。まだ結論がはっきりしていない。
・しかし、たたき台は今日の議論を含めて、いろいろ出てきた。
・生音重視の特徴付けはおかしいという意見があったが、そうではないと思う。
 今日の集会で今川さんのプレゼンテーションが高く評価されたのでも、
 そのことは立証できた。
 住民の総意とまでは言えなくても、これまで強い反対もなく了解されてきた
 ことだ。そこには何も無理はない。
・しかし、何遍も言うが、ホールに極めて強い個性付けを考えているわけではない。
・NPOなど、公民館で出来ない運営を考えなければならない。
・公民館講堂に追加して、プラスアルファー面を強調したい。
・まず、いろいろ実践していこうということだ。
・口をあけて待っているだけでは、70万円のピアノでも使いこなせないだろう。

Q:(西の街住民)
・音楽ホールができると思っていた。
・生音がよいというのと、音響がよいというのは別だ。

A:
・きょうのプレゼンテーションをもう一度、見直してほしい。
 コアのホールは多目的ホールであるということだ。
・この周辺に、200人のいいホールはない。
・生音重視のホールがあってよい、という判断がある。
・プロのピアニストに聞いても、安いピアノは確かにどこにでもある。
 できるだけ良いピアノを入れて欲しいというのは当然だ。
・外部の人を呼んだり、本物を聞かせるのは良いことだ。
・しかし、音楽専用ではない。本格的ホールを作れという人はいない。

Q:(蓑原さん)
・人を呼んできてやるより、参加してやるを大事に!

A:
・両方大切である。誤解があるようだが、コアのホールが住民参加型になるのは
 間違いない。
・これまでコアがなくても志向してきたイベントも継続していこうと言うことだ。
 体力が付けば、外部から人も招けるようになるだろう。
・意見が出るのは大いに歓迎だが、いまのような意見が多数意見かどうかというと、
 どうかなと思う。
・9月に第2回戦行いたい。

Q:
・きらりと光る個性あるホールとするには、次のステップとして提案型をお願い
したい。

A:
・5周年コンサートやったらどうか?という提案が既にでている。

・具体的なアクションを起こさないと、今までの繰り返しとなる。
・市役所は10月までにピアノの予算決めたいという。
・住民がなにもしないと、決してプラスにはならない。

Q:(蓑原さん)
・1500万はもうからない。
・チャリティは管理も含めて考えなければ・・・・。

A:
・千葉市はかえって迷惑であると思うかもしれない。
・また、チャリティで1500万円も集まらないのは、その通りだろう。
・しかし、我々のがんばりがないと、150万のピアノでも腐らせてしまうだろう。
・9月に図書館を考える会も開催する予定だ。
・そういった中で、コアのコンセプトについてもう一度、共通理解を求めたい。
・突然勝手に作られたということの無いようにしたい、
 ということで色々やっている。ご協力をお願いしたい。
 

*一部聞き取り難かった点や質問などは省略している個所があります。
 ご了承ください。