コアのピアノ、住民に所有権移転。さらなる寄金にご協力を!

 
 ベイタウン住民による募金活動を行ってきたイタリア製のフルコンサートピアノ「ファツィオリF278」の所有権が、昨年12月2日付けで、ピアノ販売会社から住民側に移転しました。
 住民側のとりまとめ役である「幕張ベイタウン自治会連合会コミュニティコア研究委員会」が11月下旬、購入代金の頭金を支払ったことに伴う措置です。これで昨春以来、コアに置かれてきた「ファツィオリ」は名実ともに、”ベイタウン住民の至宝”として活用されることになりました。
 「ファツィオリ」導入までの経緯は、ご存知の通り、難航をきわめました。「音楽性の高いホールにアップライトピアノを設置する」という行政側の当初のミスマッチ構想は、多くの住民や建築関係者から批判されました。しかし、ピアノ購入予算には限度があります。そこで推進されたのが、チャリティコンサートを通じてピアノ購入資金を調達しようという試みでした。
 幕張新都心のホテル、高校、大学を会場にスタートしたチャリティ事業は行政側を動かし、千葉市は破格の230万円を予算計上。そして住民側は不足分約400万円を調達するため、コア開館後もチャリティコンサート開催などの努力を重ねてきました。コアのアトリウムに置かれた募金箱には、子ども達の1円玉寄金を含む浄財が寄せられました。松戸市の土屋文化振興財団からは活動助成金をいただきました。皆さんのご協力に改めてお礼を申し上げます。
 住民側にピアノ所有権が移ったとはいえ、残金は250万円ほど不足しています。ピアノ代金は今年度内に全額を支払う契約のため、借入金の導入も検討してます。マラソンレースで言えば、まだ「折り返し地点を過ぎた」という所かも知れません。最後の苦難の坂が待ちかまえています。ピアノはチャリティの趣旨に添い、最終的には市側に寄贈する方針です。
 今後とも皆さんの絶大なご支援をお願いする次第です。
(コミュニティコア研究会、2002・12/15)