浪岡氏は、プロオーケストラ(注)の事務局でステージマネージャーをされており、70才を過ぎた現在も現役だそうだ。入居1年目の住民手作りのベイタウンクリスマスコンサートからはじまり、コア研に参加後は様々なチャリティコンサートでステージマネージャーとして参加。コンサート運営の要として活躍した。更にキッズプロジェクト2002/2003でも舞台監督として現場を締めていただいた。
浪岡氏の功績は何と言っても、生音重視の小ホールというコアホールの基本コンセプトを提案されたことにある。「良いホールは良い演奏を生み、良い聴衆が増え、そして聴衆が演奏家を育てる」——これは浪岡氏自身の言葉であるが、このコンセプトがなければ、今日のコアホールの音楽文化は生まれなかったかもしれない。思想を提案するだけでなく、自ら現場のステージマネージャーとして立ち続けたことで、そのコンセプトは言葉ではなく実践として積み重ねられていった。
(注)当時の名称はニューフィルハーモニーオーケストラ千葉。2016年に改称し現在は千葉交響楽団となっている。千葉県唯一のプロオーケストラ。
浪岡氏からのメッセージ
コア音楽ホール 浪岡尊志
公民館として規格外のコアホールは、小さいながらクリアなよい響きで親しま
れてはや24年、地域の音楽愛好会をはじめとして様々な活動で利用されていま
す。建設時から多くの皆さんとコア研を中心に携わってきて、開館時に始まっ
たコア・チェンバーシンガーズで合唱のハーモニーとファツィオリを共に楽し
んでいる今は感謝しかありません。音楽を奏でる演奏会場は=楽器なので、そ
の会場独自の響きになります。合唱では発声と会場の響き具合がポイントで、
器楽の演奏も同様に、例えば一流の演奏家を古い多目的ホール等で聴くと音楽
が小さく感じたり、ヨーロッパで活躍している弦楽奏者が日本で演奏する時は
強く弾いてしまう等を耳にしたり、千葉県内各地の小中学校の体育館で全校合
唱を聴く機会がありますが、すばらしい合唱を児童生徒らが大声でもなく気持
ちよさそうに歌っているのは響きのよい体育館であることが多いのは、会場の
違いが大きいと実感しています。コアホールは楽器(会場)として唯一無二の存
在です。より永く大切に利用されて、さらに音楽の喜びを地域に広げ繋いでい
く場所になっていくことを願っています。
〔文責:隅山〕